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RoHS指令改正(RoHS2:規制物質追加)について
2006年、電子・電気製品業界に大きな影響を与えたEU RoHS指令(電子・電気機器における特定有害物質の使用制限指令)に関し、2011年7月21日にRoHS指令改正案が施行され、2013年1月3日より改正RoHS指令(通称RoHS2)に置き換わっています。
改正のポイント
(1)製品対象範囲(カテゴリ)
※カテゴリ11:現10カテゴリに入らないその他の電気電子機器 新設
(2)新規物質の制限
(3)情報伝達(CEマーキング他)
このうち、(2)新規物質の制限については、2015年6月4日に制限物質追加に関する官報が公布され、これまでの6物質に加えて4種のフタル酸エステル類(DEHP、BBP、DBP及びDIBP)が追加されました。
追加制限4物質の適用は2019年7月22日(一部カテゴリ除く)からとなっています。
追加制限4物質
・DEHP:Bis(2-ethylhexyl)phthalate フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
・BBP:Butyl benzyl phthalate フタル酸ブチルベンジル
・DBP:Dibutyl phthalate フタル酸ジブチル
・DIBP:Diisobutyl phthalate フタル酸ジイソブチル
規制濃度:
各0.1%(1000ppm)
分析方法:
溶媒抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法 他
(IEC62321-8、IEC62321-3-3として審議中)
フタル酸エステル類はプラスチックなどの可塑剤として使用されてきました。例えば、ケーブル被覆等の可とう性が求められる部位のプラスチックに用いられます。
中でもフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)は、塩化ビニル、ニトロセルロース、メタクリル酸等の樹脂、塩化ゴム等の樹脂を軟化させるのに最も広く使用されている可塑剤で、他用途としては、顔料、接着剤、潤滑油の添加剤が挙げられます。
参考資料
フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)の有害性評価 経済産業省(2013)